初心者がデジタル一眼レフを購入するとき注意すべき7つのポイント


 6月に入って、夏のボーナス商戦が始まろうとしています。この時期、昨年よりもちょっと期待ができる賞与でデジタル一眼レフの購入を考えている方も少なくないのではないでしょうか。私も今まで多くの方々のお手伝いをさせていただいてきましたが、「初めてのデジタル一眼レフ購入」の相談を受けたとき、必ずお伝えする項目をまとめてみました。

チェックポイント1:なぜデジタル一眼なのですか?
 まず、なぜデジタル一眼レフを購入したいのか、その理由を整理することをお勧めします。といっても、あまり難しく考える必要はありません。
「きれいな写真が撮りたい」
「ちょっと本格的に写真に取り組みたい」
「○○○があるのでカメラを買い替えたい」
どれも立派な理由だと思います。
 ただし、注意する必要があるのは、最近のデジタルカメラはかなり進化したという点です。以前であればデジタル一眼レフでしか撮れなかったような写真でも、高級コンパクトカメラと呼ばれるレンズ一体型のデジカメで撮れるケースも増えてきました。また、同じレンズ交換式カメラでも「ミラーレスカメラ」と呼ばれる比較的コンパクトなカメラも増えています。
 デジタル一眼レフ購入を検討されているからには、必ずどこかに魅力を感じているはずです。まずは、デジタル一眼レフに惹かれているポイントを整理されることをお勧めします。

チェックポイント2:最新機種の方が良い?
 最近のカメラは、以前よりも世代交代が早くなっています。近頃は最新機種と一緒に前世代の機種や前々世代の機種が店頭にならんでいることも珍しくありません。
「最新機種の方が良いのはわかりますが、最新機種じゃなければダメですか?」という質問も良く受けます。
 もちろん、この質問に対する正解はありません。しかし私は「できるだけ最新機種を選ぶようにしてください」とお答えしています。
 その理由は、最近のデジタル一眼レフはかなり成熟してきており、これから長く使い続けられる実力を持っているからです。長く使うのであれば、少しでも描写力や機能が高いものの方が愛着を持って使えますし、メーカーサポートの点でも安心できます。
 とはいえ、どうしても予算面での制約が厳しい場合もあるかと思います。その時には、少なくとも最新機種から1年以内に発売された機種の中から選ばれることをお勧めします。

チェックポイント3:中古ではだめ?
 『中古カメラコーナー』があるカメラ専門店や量販店も増えてきました。また、個人間の取引となりますがネット上のオークションも年々盛んになっています。中古カメラの魅力はお手軽価格にありますが、いくら安かったとしても、やはり新品を購入されることをお勧めします。
 その理由は、中古品のコストパフォーマンスは必ずしも良いとは言えないからです。一見安く見えたとしても、最新機種と比較すると機能面や描写性能で大きな差がある場合もあります。とくにここ数年のデジカメの進化は急速に進みましたので、5年前のフラグシップよりも最新のエントリー機の方がきれいに撮れることも珍しくありません。また、中古購入品には見えないトラブルという危険性もあり、仮にメーカー保証が有効だったとしても「最初のデジタル一眼レフ」として選ぶにはふさわしくないと言えます。

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チェックポイント4:APS-Cとフルサイズ、どちらが良い?
 昨年はニコンやキヤノン、ソニーからフルサイズのデジタルカメラが多くリリースされました。今までは「フルサイズのデジタル一眼レフは上級者やプロが使うもの」というイメージがありましたが、ミドルクラスの製品でもフルサイズ機の品揃えが厚くなってきています。
 フルサイズの場合には、ボディサイズだけでなく対応しているレンズもやや大きく重くなることに注意が必要です。しかし、逆に言えばその点が気にならないのであれば、最初のデジタル一眼レフとしてフルサイズ機を選ぶというのも「アリ」だと思います。一般にフルサイズの方が描写性能が高く、光学ファインダーの視野も広くなります。フルサイズだからという理由で最初から除外するのではなく、購入目的の点から広い視野で選択されることをお勧めします。

チェックポイント5:メーカー保証だけで十分?
 デジタル一眼レフのメーカー保証は、基本的に購入後1年となります。また、対象は自然故障だけで、使用者責任となる事故や故障は対象となりません。デジタル一眼レフは、屋外に持ち出して使う製品ですから、可能であれば不注意による破損も対象になるような拡張保証に加入されることをお勧めします。また、保証期間もできれば3~5年程度に延長すると安心感が増します。

チェックポイント6:レンズキット?ボディだけ?
 上級機種の中にはボディ単体でのみ販売されている機種もありますが、もしレンズセットが用意されていればできるだけこちらを購入されることをお勧めします。
 エントリークラスでは標準ズームと望遠ズームの2本のレンズがセットになっている場合もあります。キットになっているレンズは、価格と比べ抜群の描写性能を持つものが多いと言えます。レンズ出荷本数が多いため、光学設計にもコストをかけられるだけでなく、メーカーとしても手を抜きにくいという事情もあるようです。

チェックポイント7:デザインは重要?
 誤解を恐れずに言えば、現在販売されている最新機種であればどの機種であっても、90%のシーンは問題なく撮影できます。大切なのは、撮影したいときに気軽に持ち出せるか、撮りたいと思えるか、という点です。言い換えると、そのカメラにどれだけ愛着を持てるかがポイントとなりますので、カメラのデザインや持った感覚はかなり重要と言えます。
 いうまでもなく、カメラは持ち出さなければ撮影できません。「スマートホンでいいや」という気持ちを超える撮影意欲を持ち、1枚でも多くの撮影をすることで、写真の実力はみるみる向上します。最初のデジタル一眼レフがそうしたパートナーになれるよう、少しでもお役に立てれば幸いです。

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初心者がデジタル一眼レフを購入するとき注意すべき7つのポイント」への2件のフィードバック

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