昨日発売開始となったニコンD7100のレビューを行いました。詳細については、ニコンD7100徹底レビューをご参照いただければと思いますが、テストをしてみた印象を一言でいえば「完成度が高い」ということです。
来週には、APS-Cサイズのイメージセンサーを搭載した高級コンパクトCOOLPIX Aや、フルモデルチェンジされたCOOLPIX P330も登場しますので、ニコンから目が離せない状況がしばらく続きそうです。
D7100のレビュー実施前は、連写性能や連続撮影枚数がD7000よりも後退している点が気になっていました。このあたりの性能は、撮影スタイルによってはあまり影響がでないかもしれませんが、一回である程度の枚数を撮影する場合には意外とストレスにつながります。最近はJPEG画像のレベルもかなり向上していますが、やはり大切な撮影ではRAWでおさえておきたいですし、そうしたケースでは撮影枚数もかさみやすいのではないでしょうか。
D7100を実際にテストしてみると、確かに連続撮影枚数の少なさは気になりました。しかし、転送速度が早いメモリーカードを使用するとバッファー解放時間もかなり短くなっていることや、この点以外の完成度が極めて高いことから、あまり大きな問題に感じられなくなったのも事実です。とくにD7100で気に入ったのは、APS-Cクラスでトップレベルの描写性能である点と、オートフォーカス性能の高さです。また、D7000でもう一息と感じた部分にも丁寧に改良がくわえられており、D7000レビュー時の課題はほとんど解消しているのも「さすが」だと思いました。
今回、D7100には新しい機能「1.3Xクロップモード」が搭載されています。現在のところ比較的控えめに扱われていますし、今後の方向性も明確になっていませんが、意外と実用性が高い印象を受けました。ニコンのレンズ交換式カメラは、フルサイズを基準にすると、APS-Cが約1.5倍、1.3Xクロップが約2倍、1型が約2.7倍の画角となります。デジタル一眼レフとミラーレスカメラとの間を埋める機能として、1.3Xクロップモードは注目すべきように感じました。
今後のAPS-C機にも搭載されるのか、フルサイズ機ではどうか、1.3Xクロップモード前提としたレンズはリリースされるのか、等々気になる点は少なくありません。1.3Xクロップモードでは、概ねマイクロフォーサーズと同等のセンサーサイズとなりますので、その意味でも興味深いと思います。